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夢の残滓

 

下書きに保存しておいた一番上の記事をクリックする。画面に現れた全文を選択して、デリートする。

自分が書いたものとは思えなかったから。

自分から自分じゃないようなものを出しかけた時、私の感覚は苦手と嫌が重なりながら私に主張してくれる。言葉も、眼差しも、吐息すら。もちろん体調と気分によって気まぐれに重ならない時もある。

公開される文と、下書きのままデリートされる文とには、何か大きな隔たりがある。

一度下書きにしたものを、未来の自分が公開する確率はさほど高くないことをしっていながら、デリートすることを先延ばしにしたくてただ下書きというカテゴリーに放り込んでやる。公開する時は、蛇口をひねるように、手に取った花びらを川に流すように、もう戻らないことを愛するようにボタンを押す。

 

昨日今日は、見た夢の残滓が一段とこびりついている。頭に。目の裏に。肘に。

中学時代の塾の先生、高校時代の担任ではない英語の先生、1年前まで働いていた会社の上司

彼らは私が睡眠から出かけか入りかけの時に現れては消え、複雑な感情を私に残していく。それぞれに出会った時分はどれも違うが、私は「ある期間、相手にとっても自分にとっても親密な時間を過ごした年上の男の人」に対してある特定の感情を持つことが、一番新しい3人目に出会いそしてその元を去ってから少し経った時に、分かった。これは、私の人生における大いなるパターンである。

私はそのパターンを楽しみながら、同時に脱出するためにあがいている。

いまはその小休憩なり。